面接の場で信頼関係をつくる

以前のブログにも書きましたが、この頃、採用面接をしています。昔取ったきねづかといいますが、面接を重ねているうちに、かなり昔の感覚が戻ってきたように思います。
 ありがたいことに、一目見て「価値観の会う方だなあ」と思う人がたくさん面接にきてくださっています。そういう人に対しても、面接では「本当にやりたいことは何なのか」「入社したい本当の動機は何なのか」など、本音を聞き出すように努めています。そうしないと、仕事を長く続けられなかったり、後悔することになったりしかねないからです。
採用面接は、会社にとっては必要な人財を確保するための機会ですが、その人にとっては幸せになるための機会です。当社に入社することが、その人にとって幸せになるのかどうかを見極めてあげることも、面接する人の大切な役割だと思います。

 中には、履歴書にご自身のことをたくさん書いてくださる方もいらっしゃいます。履歴書を読めば、一通り、志望動機や経緯はわかります。それでも面接では、履歴書に書いてあることを一つひとつ「これはどういうことですか?」と質問し、言葉の背景にある「その人の価値観」を探っていくようにしています。こうすることで、履歴書に書いてある言葉が、「本当の意味」に変わり、当社の仕事がその人に向いているのか、そうでないのかがわかってきます。

 面接で一番大事なことは傾聴です。傾聴とは、「耳を傾けて聞くこと」「熱心に聞くこと」「悩みや不安などの聞き役になること」を意味します。傾聴は、自分の心の中をいったん全部空っぽにしないとできません。先入観を持って聞いたり、否定的に聞いたり、自分の意見を言おうと思って聞いたり、自分の価値観で聞いたり、何かを判断しようと思って聞いたり、結論を出そうと思って聞いたり、誘導するために聞いたりしたら、それは傾聴とはいいません。
 全力で、傾聴していくと、どこかの時点で信頼関係が生まれるものです。そこを境に、普段、面接では話さなかったような話をどんどんしてくださるようになります。
 加えて、面接ではテンポ(速さ)やリズム(調子)も大切にしています。テンポやリズムをチューニングすることによって、相手を気持ちよくのせていくことができます。こういうスキルも傾聴には必要だと思っています。
一番ダメなのが当社は〇〇のような考えです「あなたはどう思いますか?」
はいとしか言えない質問をしたら正しい傾聴はできませんご注意を