UFO

2022年10月~2023年9月まで不定期で高知新聞さんの勧進帳の連載をさせて頂きました。
採用になるのは難しかったですが書いてきたものをここにアップさせて頂きます。

私は小学3年生の時、UFOを目撃したことがある。その物体は今でも宇宙からきた円盤だと信じている。
 それは、私が家の前で、隣家に住む一つ年上の友人と自転車の2人乗りをして遊んでいたときのことだっ
た。自転車はバランスを崩して転倒、2人が空を見上げる形になったその
時、頭上30メートル程の高さを円盤が飛行していた。
2人は未確認飛行物体を指さし、異口同音に「円盤や」と叫んだ。私は、家の外階段を急いで駆け上がり、ベランダに出て、もう一度見ようとしたが、すでにそれは飛び去った後だった。
円盤の形状は、ちょうど土星のようで、球体の真ん中に輪がついていた。色はまったく光らない銀色とでもいおうか。球体の下部には輪に沿って円形の窓のようなものがいくつも見えた。すぐ、家の中にいた姉にその話をしたが、相手にもされなかった。この日のことは、私と隣家の友人だけの真実となっている。
 私は、この話を今でもすることがあるが、なかなか信じてもらえない。子どものころは想像力が豊かで、目に見えないモノに畏怖の念をいだいたものだが、大人になると見えるものしか信じなくなるようだ。しかし、人の目というものは、本当にすべてが見えているのだろうか。それこそがミステリーだ。(夢)