ホールインワンなるか!?

三翠園では、これまでいろいろな協賛をしてきました。その中の一つに「ホールインワン賞」というものがあります。これは、ホールインワンを出したお客さまに、三翠園がお祝いを差し上げるというものです。
これまでお話ししました通り、三翠園は経営再建の途上にあり、徹底した経費削減を行っています。諸会費や広告宣伝費、交際費、寄付金など削減できるものはとことん削減している最中です。複数のゴルフ場さんに協賛してきた「ホールインワン賞」も例外ではなく、軒並み撤退しています。
そもそも「三翠園で宴会をしていただいた方には、すてきなプレゼントを差し上げます」という協賛ならわかります。しかし、「ホールインワン賞」というものは「当社で宴会をしようがしまいが、ゴルフでホールインワンを出せば5万円の商品券をプレゼントします」という協賛です。中には、その商品券で当館のおせち料理を購入してくださり、リピーターになってくださるお客さまもいらっしゃるかもしれませんが、私には三翠園が協賛することの意義をあまり見い出すことができませんでした。
こうしたことから、私は社長に就任した際に、一つのゴルフ場さんを除いて「ホールインワン賞」の協賛をやめさせていただきました。なぜ一つだけ撤退しなかったのかというと、看板の撤去費用がかかるためです。他のゴルフ場さんは、ゴルフ場さんが看板を撤去してくださったり、他のスポンサーさんを見つけてくださったりしたのですが、そのゴルフ場さんだけは三翠園の費用で看板を撤去しなければいけません。すべての協賛をやめる決断をしたものの、撤去費用の負担がもったいなく思えて、「何か使い道はないものか」と最後のあがきをしたくなったのです。
いろいろ考えあぐねた結果、「バーディー協賛」という企画を思いつきました。これはどういう企画かというと、バーディーを取ったお客さまが、8名さま以上で三翠園の宴会を利用してくださる場合、バーディーを取ったお客さまの料金を無料にします」というものです。4名さま以上にしなかった理由は、4名さまのうち1名さまを無料にしてしまうと利益が全く出ないからです。8名さま以上にすれば利益も見込めますし、閑散期にご利用いただけたら、当館にとってもメリットがあると考えました。
しかし、このアイデアも採用には至りませんでした。その理由は、1組4名で回っているゴルフコンペで、バーディーを取った人が8名さま以上でお祝いするシーンを思い描けなかったからです。絵に描いた餅になると思いました。
それに、よく計算してみると、8名さまで個室対応したら、人件費などもろもろ考慮するとそれほど採算がいい企画でもないことがわかりました。
最も気になった点は、プレゼントの内容がせこすぎると思ったからです。高知は小さな町ですから、最も怖いのは風評被害です。これでは、わざわざ看板を立てて「三翠園はせこいです」と宣伝しているようなものだと思いました。
意思決定を先延ばしして、あれやこれや考えているうちに「ホールインワン賞」が出てしまいました。早く、完全撤退するか、何か有効活用をするか、決めなければいけません。
こうしてひねり出したアイデアが、三翠園の「日帰り温泉券」(おとな税込み1100円)をプレゼントするというものです。
ホールインワンを出したお客さまには、「ホールインワン賞」として、三翠園で50名さま以上の宴会をご利用くださった際、「日帰り温泉券」を50枚プレゼントさせていただくことにしました。100名さま以上の場合は、大奮発して300枚の「日帰り温泉券」(税込み33万円)をプレゼントさせていただきます。願わくは、この企画がホールインワン並みの大ヒットとなることを期待しています。

2024年3月、ついに「高知ゴルフ倶楽部」さん、「グリーンフィールゴルフ倶楽部」さん、「パシフィックゴルフクラブ」さんで、リニューアルした「ホールインワン賞」の協賛が始まりました。これまで「ホールインワン賞」の協賛から撤退すると言っておきながら、一つのゴルフ場さんだけで始めるわけにはいきませんので、三つ同時にスタートさせていただくことになりました。
ただし、あいかわらずお金がない会社ですから、大きな看板を作るお金がありません。私のフェイスブックのブログ(3月2日)に写真を載せていますが、本当に小さな看板を作りました。これならデザイン費もかかりません。
看板は小さいけれど、高知市内で天然温泉を持っているのはうちだけですから、お客さまにとっての魅力は大きいと思います。早くホールインワンが出て、お客さまに喜んでいただけるのを心待ちにしています。