問題と思っていない問題
先般、年2回のバンクミーティングが行われました。そこでは、ご支援くださっている金融機関さんに集まっていただき、当社の経営計画の進捗(しんちょく)状況をご報告いたしました。現在、何とか予定を上回る結果を出させていただいておりますので、ありがたいお声をたくさん頂戴できました。
当社の改革が滞りなく進んでいる一番の要因を私なりに分析すると、それは「社内の誰もが問題だと思っていることを放置しない」ことだと思います。
一方で、まだまだ本格的に手をつけていない問題もたくさんあります。これらは漫然と放置しているわけではなく、時間をかけて取り組もうとしていることから、意図的に手をつけていない問題です。
例えば就業規則の不備がそうです。問題が顕在化していても、「前はこうやったから」「やりたくない」というだけの理由で、なかなか改革を進められません。こうした問題については、得意のブレーン・ストーミングの手法を使って、皆で考え、行動し、解決していこうと思っています。
トップダウンで、強引に改革を推し進めることもできますが、それをするとせっかく改革したことが定着しません。現場が納得できていないからです。しかも、「やらされ感」が残りますので、私が一番やりたい「社員幸福度経営」になりません。ですから、現場の社員さんに納得していただけるまで、粘り強く、説明し続けるしかないと考えています。
時間はかかりますが、必ずうまくいくと思います。なぜなら、第一に、私は諦める気が全くないからです。第二に、私の過去の経営経験からうまくいくことがわかっているからです。
顕在化している問題については、現場の誰もが問題だと認識しているため、このように時間をかけて「問題解決」を図っていけばいいのですが、やっかいなのは潜在化している問題です。当事者が問題だと認識していない問題です。
三翠園には、外部の視点で見ると、非効率でありえないコストがかかっている仕事がまだまだたくさんあります。長年積み重ねてきた常識を覆さないといけないので、一朝一夕にはできません。その半面、今まで誰も踏み込まなかった「常識」に切り込むのですから、わくわく感しかありません。