変え続ける努力

私が、日々、三翠園でしていることは以下のことです。これらを繰り返して、少しずつ組織をよくしていこうと努力しています。
・現場で働くスタッフさんを尊重し、意見を傾聴する
・お客さまの声を傾聴する
・自分たちが過去にしたことがないようなことにも気後れせずに挑戦する
・たとえ失敗しても、改善してまた挑戦する
・人のせいにせず、全ての責任は社長である自分が取る
・何事も皆で相談して決める
・決められないことは社長がリーダーシップを発揮して決断する

世の中に変わらないものは一つもありません。企業を取り巻く環境も、毎日のように変化し続けています。企業は、自ら変化することを怠れば、あっという間に世の中やお客さまから取り残され衰退していきます。この意味で、経営とは「変化し続ける」ことといえます。
企業は、目的(存在意義)と理想(理念)を掲げています。理想の姿と現状のギャップを埋めていくためには「変化」が必要です。社長一人でどうにかなるものではありません。会社で働く仲間たち全員が、同じ目的と理想に向かって(ベクトルを合わせて)、力を合わせない限り、ギャップは埋められません。
会社は目的と理想へのステップを示しています。それが目標です。目標を達成していけば、本来の目的と理想に近づけます。
目標は数字だけではありません。どんな会社にしたいのかも大事な目標です。三翠園でいうなら「働く人が幸せな会社」です。三翠園の理想は、働く仲間たちが幸福になって、その幸福な社員さんを見に、全国からお客さまが泊まりにきてくださるようになることです。「あの社員さんにもう一度会いたい」と言っていただけるようになるのが夢です。どんなに最新の設備でも、時代とともに老朽化していきます。しかし、人の魅力は時間とともに色あせることはありません。
幸い、三翠園には他社にない優位性(魅力)があります。それは土佐藩主山内家下屋敷跡に建っていること、大政奉還の年に西郷隆盛と山内容堂が会見した歴史的な場所であること、天然温泉が湧き出ていること、高知城やひろめ市場に近いこと、広いお庭があり、眼前の鏡川みどりの広場では高知市の納涼花火大会が開催され三翠園は特等席になることなどです。しかし、これらは自分たちが努力してつくった優位性ではありません。私たちは、今、自分たちで三翠園の大きな魅力をつくろうとしています。それが「働く人が幸せな会社」です。
いろいろな会社の人と、「いい会社にするためにどうしたらいいのか」について話をする機会がありますが、三翠園の話をすると驚かれるときがあります。「うちの会社は絶対変わらないし、変えようとしないと思う」とか「うちの上司は社員の幸福なんて・・・」と嘆かれることもあります。
会社は、社員さんが幸せになるためにあります。必然的に会社の存続は経営の命題といえます。そのためには、やはり変え続ける努力がとても大事なのではないかと思うのです。