還暦同窓会

先日は、とてもありがたい日でした。
中学時代の同級生が全員還暦になったため、還暦同窓会を開催しようということになりました。それだけでもうれしいことなのですが、なんと、その会場を三翠園にしてくれたのです。
普通の居酒屋さんで行えば5000円~6000円で収まるところ、三翠園だと会場費や準備費やらがかかるため、どうしても割高になってしまいます。それが原因で、参加者が減ってしまったかもしれないと思うと、申し訳ない気持ちになりました。それでも、「せっかく同級生が三翠園の社長になったのだから」と、がんばって三翠園で開催してくれました。
幹事さんは、気遣いと行動力がある人で、三翠園での打ち合わせの際も、社長の私が加わると気を遣わせてしまうからという理由で、私はほとんど蚊帳の外におかれ、何も知らないお客さま状態で当日を迎えました。
中学の恩師にもお会いしたかったのですが、ご高齢のため参加は難しかったようです。しかし、幹事さんは、前もって会える先生には会いに行き、記念撮影をして皆に披露してくれました。
私ができたことといえば、高い会費を払っていただいたお礼に、ちょっとしたお土産を持ち帰ってもらうことぐらいでした。お土産は、いつも頼りにしている売店の池本リーダーにお願いして、一人ひとり中身を変えていただき、開けてびっくり玉手箱バージョンにして準備させていただきました。
最近、同級生とはLINEのグループをつくって、とりとめもない話で盛り上がっていますが、なかなか会えない同級生もいましたので、今回の同窓会はとてもありがたかったです。
同級生の中には、既にこの世を去ってしまった人も10人近くいます。若い時に亡くなった人もいれば、最近、病気で亡くなった人もいます。こうして皆で集まると、それを思い出し、改めて残念に思いました。
同窓会で、ぜひ会いたかった人がいました。しかし、彼はお医者さんという立場なので、いくら新型コロナウイルス感染が下火になったとはいえ、参加は難しかったようです。
彼は、彼の小学校時代の夢は「人を救うためにお医者さんになる」というものでした。まさに有言実行で、以来、彼はお医者さんになるために、人生を歩んできました。
高知県の、新型コロナウイルス感染者第1号は、彼の病院の医療従事者でした。当時、新型コロナウイルスは、今よりもっと正体不明で極端に恐れられていたこともあり、彼の病院は世間から袋だたきに遭いました。誹謗(ひぼう)中傷がやまず、本当に大変な状況でした。通院していた知り合いからは、彼の病院に通うのをやめたという話を聞きました。うわさでは、その医療従事者はクビになったとか、自殺したとまで言われていました。
後になって、高知新聞に、彼の病院に関する記事が掲載されました。記事によると、彼の病院では、医療従事者を守り抜き、誰一人退職しなかったそうです。また、感染がわかった際、あの当時、隠蔽(いんぺい)してもおかしくなかったところ、彼はいち早く世間に公表し、関係者に注意を促したといいます。本当に尊敬に値する素晴らしい行動をした同級生です。とても誇らしく思います。本来は、地域を守ってくれている彼に感謝状を授与したいところです。
この日は、たくさんの「感謝」を感じることができた日になりました。