組織内コミュニケーション

私が三翠園の社長に就任した当時、組織は9部門で構成されていました。しかし、似たような部門があったことと、各部門がまるで別会社のようで、ほとんどといっていいくらい連携が取れていないことが気になりました。
唯一、コミュニケーションを取る時といえば、他部門に苦情やクレームを入れる時ぐらいでした。それほど、部門を超えて話し合うという風土がありません。三翠園に関わってくれている外部の人から見ると、それぞれの部門が独立した離れ小島のように見えていると思います。
全社員さんとの面談を進めていくなかで、大変、優秀な方がたくさんいらっしゃることがわかってきました。それゆえなおさらのこと、部門間の連携不足は組織としてもったいないと思いました。
現在、部門を統合・再構築し、部門内で仕事の分担を見直してもらっています。そうすることで、仕事の効率が良くなり、人件費比率も下げられると見込んでいます。今、その作業をしています。
部門を超えた連携の基になるのはコミュニケーションです。しかし、なかなか意見を言う風土がないため、会議を開いても意見がほとんど出ません。この点については、議長の会議進行の仕方にも問題があると思います。ファシリテーションをきちんとやっていけば、意見はもっと出るはずです。
これまでの会議は、声の大きい人が発言すると、それで決まりで、他の人が何を言っても無駄でした。このような会議の進め方は変えていかないといけません。いかにして皆に意見を言ってもらうようにするかです。
会議で意見を言わない人はどのような人かというと、「意見を言いたくない人」「言えない人」「言いにくい人」「言わせてもらえない人」など、意見を言わない人といってもさまざまなパターンがあるように思います。その人たちが、全員、話せるようにしてあげないと質の高い会議にはなりません。
平等の会議というものは、話す時間が平等にある会議をいいます。参加者一人ひとりに対して、意見を言える時間を平等に取って、じっくり意見を聞くようにしないと、意見なんか出てきません。皆を集めて会議をする意味もありません。
先般、ある会議で皆の意見を聞きましたが、やはり話す人が限られていました。これではダメだと思い、途中から、全員に一言ずつ話してもらうようにしました。私が方向性を示し、全員総意の基で一歩ずつ進めていくことが大切です。