安心がもたらす真の笑顔
前職の四国管財では、笑顔とあいさつとホウ・レン・ソウにとても力を入れてきました。きっかけは一つのアンケートでした。
以前、高知県内の同業社組合が、組合所属企業のお客さま500先に「顧客アンケート」を実施したことがあります。その中に、とても興味深い質問がありました。「ビルメンテナンスに1番望むものは?」という質問です。
お客さまの回答は、「掃除をもっときれいにしてほしい」とか「仕事を速くしてほしい」といった掃除の出来栄えや、スタッフの技能に関するものではなく、実に8割以上が「笑顔で仕事をしてほしい」というものでした。これは衝撃でした。お客さまは掃除についてではなく、スタッフの笑顔やあいさつといった応対の改善を望んでいたのです。
この気づきを境に、私は、笑顔とあいさつに本気で取り組むようになりました。私が考えるステキな笑顔とは、意識してつくった笑顔ではなく、心底安心しているときに自然に出る笑顔です。不安なときに、いい笑顔ができるはずがありません。
マナー研修などでは、笑顔のつくり方やトレーニングを教えていますが、私は、「ステキな笑顔」に決まった形はないと思います。年齢や人生経験などによって、それぞれ笑顔の形が違っていていいし、それが自然です。
私は、勉強と称して、いろいろな飲食店を食べ歩いて(飲み歩いて)います。それで得た知見によると、従業員さんに笑顔がなく、感じが悪い店には、いくつかパターンがあるように思います。
第一に、店主の感じが悪いパターンです。店主が不機嫌で、感じが悪ければ、従業員さんも感じよく働けません。
第二に、店主と従業員さんの関係が険悪なパターンです。店主が、従業員さんにちょっとした気遣いすらしないような最悪の人間関係では、いい笑顔が出るわけがありません。
第三に、従業員さんが個人的な悩みや問題を抱え、不安な状態で働いているパターンです。
三翠園では、「ウェルビーイング経営」を推し進め、社員さんが心から安心して働ける職場をつくります。三翠園の中を、社員さんたちのユニークな笑顔でいっぱいにするのが夢です。