恥ずかしい翻訳

ついに、あの翻訳機を買いました。それは、TBS系で放映されている「がっちりマンデー!!」という番組で話題になった「ポケトーク」(POCKETALK)というものです。

昨年、フレスノ市親善訪問団歓迎交流会が三翠園で催され、私も接待役として、その会に参加しました。
フレスノ市は、アメリカ合衆国カリフォルニア州の中央部にあり、かつて、日本から移民が渡った地です。昭和40年(1965年)2月11日、高知市とフレスノ市が姉妹都市提携を結んで以来、60年交流があります。
交流会の当日、日米の関係者は各テーブルに分かれて座りました。各テーブルに通訳を配置することはできませんので、通訳の方は巡回で各テーブルを回っていただきました。
私は、スマホに通訳アプリを入れていましたので、「なんとかなるだろう」と甘く考えていました。しかし、いざアプリを使ってみると、ほとんど単語の翻訳しかできず役に立ちません。私は、ニコニコするか、「通訳さーん」「通訳さんお願いしまーす!」と助けを求め続けることしかできません。何ともトホホな接待でした。
この時の苦い経験があったので、番組を見て「これだ!」と飛びついたのです。このポケトークという機械は、なかなかの優れものです。74言語の音声・テキストに対応しています。通訳機能、カメラ翻訳機能、発音練習機能など、便利な機能が満載です。
あまりにも便利なので、三翠園の社員さんに使っていただければ、心理的に安心できますので、もっと活躍していただけるのではないかと思いました。早速、現場の社員さんに「これがあると便利?」と尋ねてみました。反応はいまいちです。外国人観光客の方は、似たような翻訳機を持っており、各自、それを使って会話しているので、ホテルの社員が持つ必要性はあまり感じられないということでした。
なるほどと思いました。私も、海外旅行に行くなら、快適な旅行にするために、自分で翻訳機を買って持って行くと思います。

さて、ポケトークを使ってみて、真っ青になった出来事がありました。それは、先日、大阪の経営者の友人を訪ねた時のことです。予約が取れないような有名店で、大変なごちそうをしていただきました。
ふと隣のテーブルを見ると、中国から来られたお嬢さんたちが、おいしそうに料理を召し上がっています。私たちは、珍しいお酒を飲んでいましたので、親切心から「もし、よかったら一杯いかがですか」と話しかけました。
かつて、私は上司から中国語を習っていたことがありましたので、「何しに来られたのですか」とか「おきれいですね」「どういたしまして」程度の会話なら覚えていました。それを駆使して、笑顔で話しかけてみたのですが、なぜか反応が芳しくありません。けげんな顔をしています。
「まあ、いいか」と、その日はそれで終わったのですが、今回、ポケトークを買ったので、その時、私が彼女に話しかけた言葉を翻訳してみました。すると、ここにも書けないような“おっそろしい”翻訳が出てきました。もしかしたら、相手に聞こえなかったのかもしれませんが、もし、聞こえていたとしたら最悪の内容です。本当に、「何しとんのや!」と猛省する翻訳事故でした。