最大の敵
三翠園の最大の課題は、採用・教育でした。しかし、現在、それが大きく改善してきています。特に採用活動は、皆の思いが反映されたものになってきたと感じます。
過去の経験を生かし、質の高い採用活動をしていくことで、効率的に問題が解決できます(問題解決型)。結果、会社は自分たちが思い描く姿になっていきます。
とはいえ、せっかく採用活動の質を高めても、入社してくれた人をほったらかしにしていたら、離職につながってしまいます。フォローアップが非常に重要です。それができる体制をつくる必要があります。
そこで、人事部を1名増員して3人体制にしました。また、人事部は今まで他部署と離れた個室にいましたが、総務部が引っ越して連携を強化しました。総務部に採用のフォローを担ってもらうためです。
一方、予定管理を担うサポート部との連携にも課題がありましたが、サポート部と人事と総務をひとかたまりにすることで、ようやく、連携をとりながら仕事を進めていくやり方がスタートできました。
こうした連携は、一般的に、会社として当たり前のことですが、三翠園はそれが十分機能していなかったという、非常にもったいない状態にありました。これについては、経営判断で進めていかなければいけません。
私は、四国管財の時、人事採用をよくするために試行錯誤を繰り返してきました。多くの失敗もしましたが、それで得られた知見もあります。私は、それをベンチマーキングに訪れてくれた企業さんにすべて公開してきました。
ベンチマーキングしてくれた企業さんは、四国管財の仕組みを実践した結果を「こうやった方がもっとよくなりますよ」などとフィードバックしてくれましたので、おかげさまでどんどんブラッシュアップすることができました。このシステムは、他社でも使えます。それは実証済みです。三翠園にその人事制度を導入すれば、人事採用担当者が非常に楽になると思います。
現場にとって、一番しんどいのは、今までやってきたことを変えることです。しかし、いい会社にしていくためには変えなければいけないことがたくさんあります。その意味で、今、三翠園の最大の敵は、「前はこうだった」「そんな前例はない」という意識です。全員の意識が「前はこうだったから、今はこうするんだ」に変わったら、三翠園はもっといい会社になります。