クレームはプロセスをみる
お客さまからのクレームに対しては、何はさておき迅速かつ真摯におわびして、リカバリーすることが重要です。しかし、それだけでは不十分です。
一つ目のポイントは、クレームを引き起こした現場の社員さんへの対応です。当事者に原因を問いただしたり、叱責したりするのは最悪です。そんなことをすればクレームを隠すようになってしまうからです。
二つ目のポイントは、クレームという結果ではなく、クレームが引き起こされることとなったプロセスに注目するということです。
私は、社長に就任して以来、弊社の旅行サイトへの書き込みを丹念に見てきました。その結果、「クレームを引き起こした現場が悪い」という単純な問題ではないことがわかりました。着目すべきは、川下のクレーム発生点ではなく、川上のクレームに至るまでのプロセスです。川下のクレーム発生点だけをカイゼンしても不十分です。また同様のクレームが遅かれ早かれ発生します。
ホテルのサービスは、部門間の連係プレーで成り立っています。クレームの多くもそこに起因しています。そこをきっちり点検することが大事です。